秋の深まりとともに、山の斜面には松茸の香りが漂い始めます。日本料理における松茸は単なる食材ではなく、秋という季節が届ける最上の贈り物です。土と松林の香り、嚙んだ瞬間に広がる深い旨み。それを炊き込みご飯という形式で表現することは、素材への最高の敬意です。銀杏の苦みと黄金色が、松茸の茶色い世界に秋の彩りを添えます。
米を研いで浸水させる
北海道産の新米(ゆめぴりか・ななつぼし等)2合をとぎ、ザルにあげて30分おく。その後、昆布出汁(水360ml + 昆布10g)に30分浸水させておく。米の準備は最低1時間前に始めること。
松茸を下処理する
松茸は水で洗わず、濡れ布巾で汚れをやさしく拭き取る。軸の硬い部分を薄く切り落とし、縦に薄切り(4〜5mm厚)にする。香りを逃がさないよう、切ったらすぐに使う。
銀杏の殻をむく
銀杏16粒は殻割り器(またはペンチ)で割り、熱湯で2〜3分茹でる。茹でながら布巾で軽くこすると薄皮が剥けやすい。薄皮を剥いておく。
調味料で味付けして炊く
浸水した米(昆布出汁ごと)を鍋(または土鍋)に入れる。醤油大さじ2・みりん大さじ1・酒大さじ1を加え、全体を静かに混ぜる。松茸・銀杏を上に並べ、蓋をして炊く。強火2分→中火10分→弱火8分→蒸らし10分。
蒸らして盛り付ける
炊き上がったら10分蒸らす。蓋を開ける前に、木のしゃもじで底から大きくかき混ぜる。椀に盛り、三つ葉・すだちを添える。
松茸の炊き込みご飯 ─ 上級者のテクニック
炊き込みご飯は、秋の渋みを感じさせる器に盛ることで映えます。信楽焼きや萩焼きの椀、または素朴な木製の器が、松茸の色と香りを際立たせます。三つ葉は食べる直前にのせることで、その爽やかな香りが保たれます。すだちを絞ることで、ご飯の甘みと松茸の旨みに爽やかな酸味が加わり、全体の味わいが引き締まります。
材料(4人前)
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